第4回公演

ヒカリ・アル・トコロ【公演中止】

ウテン結構より次回公演の中止のお知らせです。これまで、制作や稽古、舞台の準備、新型コロナウィルスの感染防止への対応など検討してまいりましたが、都内で日々増える感染者の数や、実態としてはもっと多いとの予測、公演を予定していたこの先2週間が感染拡大の大きな局面との情報もあり、安心してお客様に観劇を、また出演者及びスタッフなど関係者が公演を行うことが不可能では、との結論に達しました。今回は大変残念ですが、公演を中止にしたいと思います。改めまして、ツイッター、ホームページにて中止における対応など発信したいと思いますが、この書き込みにて速報としてお知らせいたします。稽古してきた作品は延期として上演を模索をするつもりですが今の所は未定です。どうぞよろしくお願いいたします。今回の判断が社会がより良き方向に向かう一助になれば幸いです。また、ウテン関係者一同、不要不急の人との接触を避け、感染拡大防止に努めてまいります。今はただただ心からの祈りを込めまして。#ウテン結構 #ヒカリアルトコロ

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「流線形の夢を見た。
 廃墟。
 闇。
 あるいは闇属性の。
 世界はもう終わっていて、その終わった世界から手を伸ばす裸足の少女がいた。
 その少女が切れた唇をパクパクさせている。雨。その唇の動きを丁寧に拾って
 行く、と、
 現実はこちら側でそっちが、本当は夢に過ぎない、そんなメッセージが。
 稲妻が音もなく空を走る。そして私も手を伸ばす。少女の長い人差し指の指先が
 私の中指に触れる。と、世界は逆転してテレビを見ながら寝てしまったソファーの
 上で目を覚ますのは彼女の方だった。飼っていた猫が不思議そうに顔を上げた。
 そしてそれから長い年月が経った。いや、もしかしたら昨日の出来事。
 私は今、かつて私の夢だった世界の終わりからその少女が、
 活躍する物語を見ているんだ。まだ中指には彼女の人差し指の冷たさが残っている。
 光ある所在。
 ヒカリ、アル、トコロ・・・」

…台本にも書いたことですが、最近、9年続けて自殺者の数が減り、二万千人を割ったとニュースになりました。それでも先進国ではダントツ1位で、ましてや子供の自殺に関しては増えてしまっています。また、自殺者を減らす目標を掲げている政府によって実は数字上の誤魔化しがあり、本当は自殺者は減っておらず、変死者としてカウントしただけだという話も耳にします。確かに変死者の数は増えていますし、そもそも外国では変死者の一部を自殺者として数えていますが、日本ではそれをしないってトリックがあるようです。つまり、日本では統計では毎日60人が自殺し、もしかしたらもっと多いかも、というのが現実の今のこの社会です。さて、それを別の言葉に置き換えましょう。この社会には希望がないんです。希望。生きる意味と言い替えてもいい。それは、子供の自殺が多いということからも納得が行きますね。だから、乱暴でも何でも、自殺を恥とし、誰かを殺しても生き延びる世界を描こうと思ったのが最初の執筆の動機でした。たぶんこの世界に希望がないなんて事実は変わらないでしょう。だが、死なないで何とかしようという、個々の活力だけは高い、そんな世界を舞台の上に夢見てみようと思った。今回物語の中に登場する殺し屋って職業は、その象徴と言えるでしょう。

希望、ありますか?

それがなくても前に歩き出す活力、ありますか?

一人一人が自分の心に問い合わせた時、たぶん雨々さんがやろうとしている試みが響くのではないか、と思います。

また、舞台演劇、「物語」って言葉に強くフォーカスする方も多いですが、舞台演劇の重要な事柄は、物語の前に、「世界」を描き生み出すことです。物語は重要ですが、それは当たり前、といった感じで、丁寧に皆して作り上げて行かなくてはならないのは、ある一つの別の世界の創出です。今回は、今回も、そのことを意識して作品作りを行います。

舞台の力。演劇の力。社会へどこまで傷を残せるのか。ウテン結構では、エンタメの振りをして、裏の目的を果たせれば、と思います。

希望。

期間 2020/04/15 (水)~2020/04/19 (日)
上演時間:約1時間50分(休憩なし)を予定
劇場 d-倉庫
出演
  • 岩澤繭(ウテン結構)
  • 蒼井染
  • さとう豆(ゴールドラッシュエンターテインメント)
  • 田中達也
  • 野宮有姫(企画団体シックスペース)
  • 本堂史子(カリバネボタン)
  • 升望(プロ・フィット/お茶の間ゴブリン)
  • 真夏果(CROWRYCROW)
  • 吉成豊
  • 新乃舞子
  • ほか
脚本
  • 雨々アメ(仮)
演出
  • 雨々アメ(仮)
サイト

http://utenketkoh.info/

※正式な公式情報は公式サイトでご確認ください。

スタッフ 舞台監督/照明 長堀博士
音響 齋藤瑠美子
舞台/照明 大根田真人
宣伝美術 小田善久
その他注意事項

d-倉庫(東京都)

期間 2020/04/15 (水)~2020/04/19 (日)
上演時間:約1時間50分(休憩なし)を予定
タイム
テーブル
4月15日(水) 19:00開場/19:35開演(初日)
4月16日(木) 13:30開場/14:05開演
4月16日(木) 19:00開場/19:35開演
4月17日(金) 19:00開場/19:35開演
4月18日(土) 13:30開場/14:05開演
4月18日(土) 18:00開場/18:35開演
4月19日(日) 13:30開場/14:05開演(千秋楽)
劇場 d-倉庫
料金 3,200円 ~ 6,000円
【発売日】2020/02/15 (土)
前売/予約・3500円
当日・3800円
学生・300円引き(前売3200円/当日3500円)
*学生は学生証を持参にて。
セット券(ペア2名様)・6000円
セット券(1人で2ステ)・6000円

チケット取扱

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